Mediatek MT7921K

ASRock B650E PG Riptide WiFi
出典: ASRock公式サイトより
私のメインPCのマザーボードであるASRock B650E PG Riptide WiFiに付属する無線チップ(Mediatek MT7921K)が故障した。
2年半もの間不具合もなく動作していたが,ある朝急にBluetooth機器の入力を受け付けなくなり,原因究明していたさなかにBluetoothアダプタがPCIデバイス一覧から消えて戻ってこなくなった。
ほぼ毎日使っていたBluetoothに対して,まったく使わなかったWi-Fiは生きていたので「経年劣化による寿命」というのが原因だったと思う。Bluetoothを使わないマシンに移植してWi-Fiチップとして余生を過ごしてもらうことにした。

RX7900XTの下にちらっと見えるのがMT7921K
グラボの熱が寿命を縮めたかもしれないと反省
ただ調べてみると不具合報告の多いチップで1,いずれ交換する羽目になっていただろうなとも思う。むしろ長きにわたり安定して動作してくれたことに感謝せねばならない。まことに大儀であった。
Intel AX200NGW

左がAX200NGW,右がMT7921K
サブ機からIntel AX200NGWを徴発し充てることにした。もうだいぶ前の製品だしWi-Fiだけ見れば6E -> 6なので若干の格落ち感はあるが,値段の割に不具合報告を見かけないので選択肢としてありではないかと思う。

動作確認中のAX200NGW
仕様を見ると温度上限が50℃とかなり低い気がして心配になってきた。グラボを低消費電力のものに交換したほうがいいか。
蛇足
マザボに搭載された2.5GbEチップはIntel Killer E3100Gというモデルで,「ネットワークチップがIntelだけになったな」とか思っていたらIntelではなくRealtek製でひっくり返った。
Killerというのは日本では全然馴染みがないが,2006年に「チップ上で処理を行うことで遅延をなくす」という謳い文句のNICを発売して話題になった会社だ。これはNIC上に組み込まれたLinuxがネットワークの処理をすることでCPUリソースを節約できるというコンセプトで,当時は革新的だったらしい。
以来,北米を中心にゲーマー向け製品を販売していたが,2020年に親会社のRivet Networksが主要取引先のIntelに買収されてIntelの一ブランドとなった。
ASRockのPGシリーズは北米をターゲットにした製品なのでKillerブランドを利用するのは理解できるが,Intelが自社のチップを使わないのは一体どういうことか。まあIntelの2.5GbEチップはすこぶる評判が悪いので中身がRealtekでホッとしたというのが本音だ。無線チップと違ってこっちは壊れても交換できないし,マザボのPCIeスロットも残りひとつしか無いのでどうか末永く働いていただきたい。